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Dallas(Nov. 25, 2001)

先日、会社の用事でDallasに行ってきた。

DallasはPittsburghに比べてかなり大きな町で、すぐ近くにFort Worthというやはり大きい町があり、都市圏を形成している。日本から直行の飛行機も飛んでいて、便利なところだと思う。

今回、行きの飛行機はAtlanta経由のconnection flight、帰りは直通だったのだが、これは別々の旅行会社に頼んでしまったため。帰りのチケットはかなり遅くなってから取ったのだが、

と言われた。なんと往復の方が安いらしい。しかもこの価格差はいったい何? 当然US Airwaysにして、復路は捨てることにする。アメリカの飛行機のチケットはインチキだらけ。

9月のテロの影響で、現在アメリカの各空港ではセキュリティチェックが非常に厳しくなっていることが盛んに報道されているが。Pittsburghの空港も例外ではなく、セキュリティエリアへのゲート通過では非常に念入りなチェックを行っている。しかし私はそれだけではなかった。Ticketingで"Random Passenger Check"という紙を渡され、「45分前に搭乗ゲートに行ってください」と言われる。何だかよく分からなかったのだが行ってみると、また手荷物検査をするという。どうやら飛行機1便につき10名くらいの乗客がこのチェックの対象になり、チェックを受けなければならないという(DELTAの場合)。
そしてまた手荷物検査なのだが、こんどはまた徹底していた。かばんのすべてのホルダーをチェックするだけではなく、中に入っているものも、ペンの一本一本、ノートも一冊ずつ中身をチェックするという念のいれようである。パソコンやPDAは動作させ、画面が変化するかどうかをチェックさせられる。電池が切れてるとまずいかもしれない。
一人あたり5分〜10分。決して気分のいいものではないのだが、これを受けているお客さんの雰囲気は「まぁ、安全のためなら仕方ないね」といったところだろうか。

さて、行きの経由地、Atlantaも初めていくところ。ここも大きな空港で、コンコース間の移動は地下鉄になる。よく見ると、掲示板の案内に日本語もあるし、地下鉄内での駅名表示も英語・韓国語・中国語・日本語など各国語で表示されている。なになに? 「次はコソコースCです」

...まぁこんなもんでしょう。

Dallas Fort Worth国際空港(記号はDFW)は、世界で2番目の乗降客数、発着機数を誇る空港だそうで、もう広すぎて何が何だか。ただ、構造はよくできていて、小さな空港がいくつも集まって全体でひとつの空港になっているような感じ。そのため、適切なコンコースの入り口を入ればすぐ搭乗ゲートとなる。到着後、Baggage Claimを通過して外に出ると、レンタカーを借りる人のためのシャトルバスが待機していて、それに乗って15分くらい走り、レンタカーセンターに行く。

Dallasの交通事情はPittsburghよりかなりよいと感じた。やはりFreewayがたくさん走っているのだが、日本の首都高速湾岸線を大きくしたような感じ。Freeway自体は片道5車線くらいで、その両側に2〜3車線の一般道(それぞれ一方通行)が常に並走している。そのため、高速道路に乗ったり降りたりが非常にやりやすい。また、Downtownのパーキングメータはnickel, dimeも使えるし、parking lotの価格が一日$2〜$4.5くらいと安い。車でDowntownまで行き、駐車してその辺を歩き回ることにする。

市内の移動は歩きでもいいが、DARTという会社が電車・バスを走らせていて(ちょうどPittsburghでいうPATと同じだと思う)、$2で1日フリーパスを買ってあちこち回ることができる。電車は黄色と白で塗られた2両1ユニットのチンチン電車(本当にチンチン鳴っている)だが、実のところはVVVF搭載(音から判断)の高性能車だった。ちゃんとフリーパスを買って乗ったのだが、一回もチケットをチェックされなかった。ひょっとしてPittsburghといっしょでDowntown内は無料なのかなぁ?? 他に、特定路線でクラシカルな木造の路面電車も走っている。

Dallasで有名なのはThe Sixth Floor。Kennedy元大統領が暗殺されたとき、このビルの6階から狙われたという。現在はmuseumになっている。CMUのIDを見せて「学生だ」と言い張り、学生料金$9で入場する。といっても$1しか変わらないのだけど。日本でも何度も繰り返し放映された狙撃のシーンは、ここではスチルのみ。ビデオでは流していない。狙撃を行ったという6階角の部分は保存されていて、ガラス越しに見ることができる。その部分の窓だけ開いていたのが印象的だった。

あと、DMA(Dallas Museum of Art)に行った。入場無料。美術品というより歴史的、考古学的な展示が多く、ヨーロッパとかアジアとか地域ごとに展示されている。例えば、北アフリカのコーナーでは本物のミイラの展示があった。日本の美術品も数は多くはないが1コーナー設けられていて、掛け軸から縄文式土器まで様々なものが展示されていた。また、入り口近くにはコンテンポラリーな作品も多く展示されていたが、こちらは日本人アーティストの作品が多かった。ちなみにNov. 7, 2001からJan. 27, 2002までMaki Tamuraというアーティストのconcentrationをやっている。

Fort WorthにはCulture Districtといって、美術館や博物館などが集中するエリアがある。Dallasで美術館には行ったので、Fort WorthではMuseum of Science and HistoryとBotanic Gardenに行ってきた。Museum of Science and Historyは規模のあまり大きくない博物館で、特集展示は「The Magic」マジックの種明かしをいろいろ見ることができる。ここの特徴は、何でも自分で触ったり試したりできることだろうか。たとえば「Live Head」という、生きた生首が出てくるマジックがあるが、自分で実際に生首を体験することができる。このような特徴のためか、私が行ったときは小学校の児童が山のようにきていてあちこち走り回っていた。
Botanic Gardenには日本庭園がある、ということで行ってみた。入場料$2(週末は$2.50)。1970年代に完成した歴史のある庭園で、日本人が設計に携わったそうである。中は完全に日本風(京都の寺社庭園をモチーフにしていると思われる)で、ここは落ち着くねぇ。石庭(Meditation Garden)や錦鯉の泳ぐ池、小さいながらも五重塔(Pagoda)などもある。でも、売店の入り口に飾ってあった太極マークって、韓国のものだと思うんだけど...。

何だすっかり観光旅行じゃないかって? いやいや、ちゃんと会社の用事も済ませてきたんですよ。いやほんと。

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