PCB作成の仕組みを理解

  • 投稿日:
  • 更新日:2015/03/11
  • by
  • カテゴリ:

昨日は透明シートがなくて挫折した基板作成。 今日帰りにスーパーに寄ったのですが、ありませんでした。 最近はOHP使わないので、専門店に行く必要がありそうです。

うちにあるいくつかの種類のクリアファイルで印刷を試してみましたが、どれもインクは乗らず、うまくいきませんでした。

さて、今回は初めてということもあり、サンハヤトのPK-6というキットを使います。 ポジ感光基板に現像剤、エッチング液とレジストペンやらパッド転写用シートやら廃液処理剤やら、関連グッズが一通り入っています。 千石で2300円くらいで買いました。

そもそも自分で作成する基板の仕組みというものがよく分かってなかったので、あちこちネットを彷徨ってようやくどういうものなのかが分かってきました。 サンハヤトのキットは、手順は書いてありますが、仕組みはあまり詳しく書いてないのです。

メモ代わりにここにも書いておきます。

エッチングによる基板作成の仕組み

基本的には、次のような仕組みになっています。

  1. 銅箔が施してある生基板の上に回路として残したい部分をレジストペンなりOHPシートなりトナーなりで遮蔽(保護)する
  2. 遮蔽していない部分をエッチング液で溶かす
  3. 基板上で遮蔽して溶け残った遮蔽部分を磨いて除去し、銅箔を露出させる
  4. これにより、銅箔部分が回路として機能するとともに、はんだを乗せられるようになる。

問題は「どのように回路部分を遮蔽するか」です。 生基板の上に直接レジストペンなどで手書きしてもいいのですが、あまり細かいパターンは作れません。 そこで、パソコン上で設計し、プリンタで印刷したものを使いたくなります。

こ の際、プリンタで生基板上に直接印刷できればいいのですが(業務用では実際そうするようです)、個人ではつらいものがあります。 中にはプリンタ、主にCDラベル印刷、すなわち堅い平面への印刷が可能なインクジェットプリンタ等を分解して直接印刷に挑戦する強者もいるようですが、な かなか難しいようです。

感光基板は、銅箔の上にさらに感光剤を塗布してあります。 これにOHPシートなどを印刷したパターンを重ねて感光させれば、パターンのないところの感光剤が反応し、現像処理により感光剤が除去されて銅箔が浮き出ます。 こうして浮き出た銅箔をエッチングで除去します。

一方生基板では、一般にパターンをレーザプリンタで出力した紙やシートを使います。 この紙やシートを基板に密着させ、アイロンをかけることでトナーがパターンどおりに基板上に移ります。 その後エッチングすれば、やはりパターンのない銅箔部分が除去されます。

このあたりを知らないままサンハヤトのキットの説明書を読んでも、意味がさっぱりでした。

キッ トに入っているポジ感光基板(P12K)は片面紙フェノールの100mm x 150mm x 1.6tのもので、これだけで500円ほどします(価格はいずれも千石、以下同じ)。 両面(G33KR)にいたってはガラエポですが、960円です。 生基板なら、同じサイズの片面紙フェノールのもの(12)が180円、両面(12R)でも240円です。

このようにポジ基板は高いので、いずれレーザープリンタから生基板に転写する方法を試したいと思います。 これなら感光する代わりにアイロンで転写するので、手順的にも楽になると思います。 まぁ、慣れは必要でしょうけど。

こちらもよく読まれています