SBC-456

先日日本でジャンク漁りをしました。

私の狙いはもともと、XTバス用のカードなんですが、1~2年前にはそこそこ見かけたカードも今やほとんどありません。 ていうか、ISAのカードですら逆にプレミアムがついているのか、高いのです。

特に、8ビットでのビデオカードが狙いだったのですが、ちょっと変わったカードを見つけました。 最初ビデオを含むマルチファンクションカードだと思ったのですが、どうも違います。

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ALiのチップがついていて、AMI BIOSやらRTCが載っている時点で怪しさ満開なのですが、調べたらやっぱり違いました。

これはいわゆるSingle Board Computer (SBC)で、組み込み用途などでよく使われているもののようです。 ISAインタフェースに準拠しているように見えますが、実際には既存のPCにインストールするのではなく、特別のバックパネルに入れて使います。

今風に言えば「ブレードサーバ」ですかね。:-)

右上にAT電源コネクタがついていることからも分かるように、これ単体でもコンピュータとして機能します。

型番はSBC-456。シリーズにSBC-456Eというのもあって、これはEthernetがついているのですが、残念ながらそれはありませんでした。 ただ、右のほうに空きパターンは用意されていて、Realtekの8029とパルストランス、いくつかの受動部品を実装すれば動くみたいです。 そう、8029。 PCIバスなのです。 見たまんまISAバスの顔をしたPCIベースのコンピュータです。 ただし規格の関係で、下にある大きな2つのコネクタにマウントできるのはPC/104準拠、すなわちISA準拠のモジュールのみとなります。

CPUはAMDのDX5-133(486互換、133MHz)で、ALiの2つのチップは想像通りチップセット。 基本的なI/Oはすべて装備しているので、電源、メモリ、ディスクをつけてキーボードとモニタに接続すればパソコンとして動作します。 AT電源なんてもう持ってませんが、+5V(3A)と+12Vで動作するようなので、ハードルは高くないですね。

パソコンとしてのスペックは以下のとおりです。

  • AMD DX5-133 CPU
  • L2 cache 128kB onboard
  • C&T 16550 with display memory 1MB onboard (2MB optional)
  • Memory up to 64MB with two 72-pin SIMM sockets
  • 32-pin DIP SSD up to 144MB
  • EIDE, FDD, RS-232, RS-232/422/485, IrDA

左下のソケットにはフラッシュメモリ(ROM互換)が挿せるようになっていて、ディスクレスシステムを構築することもできます。 また、LCDコントローラが内蔵されていて、いくつかのLCDを直接ドライブできるようです。

ちなみに、左端のメモリは私が持っていたジャンクを挿しています。

買ったときは部品取りに使うつもりだったのですが、これはこれで楽しそうなので、このままそのうち活用してみようかと思います。

あ、ちなみに価格は840円でした。 ネットで調べると今でも現役で売っているところもあるみたいですね。 数100ドルと、結構高いですよ。


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