ANAがまたサービス改悪、今度は手荷物

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  • 更新日:2012/03/21
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ヨーロッパ方面限定ですが、今度は手荷物(チェックインバゲージ)の制限が増えました。 2011年4月から適用です。

いままで、ヨーロッパ線は重量制だったため、預け入れの荷物の個数に制限はありませんでした。 制限重量はエコノミークラスは20kg、ビジネスクラスは30kg、ファーストクラスは40kgです。 それが、一律2個、ファーストクラスのみ3個になったのです。 一個の荷物の重量は23kg(エコノミー)、32kg(ビジネス、ファースト)まで。

確かに、重量だけ見るとエコノミーは20kgから46kg、ビジネスは30kgから64kg、ファーストは40kgから96kgと増えています。 しかし、上級会員はもともと制限緩和があって、ダイヤモンドプラチナスーパーフライヤーズカードは+20kg、ブロンズは搭乗クラスにかかわらずファーストクラス相当となっています。

今チェックして気づいたのですが、私の記憶が正しければ、2010年度より以前は、DIA/PLT/SFCの制限緩和は+30kgだったような気がするのですが...??

これらをまとめると、以下のようになります。

搭乗クラス 2010年まで(通常) 2010年まで(BLZ) 2010年まで(DIA/PLT/SFC) 2011年から
ファースト 40kg 40kg 60kg 96kg/3個
ビジネス 30kg 40kg 50kg 64kg/2個
エコノミー 20kg 40kg 40kg 46kg/2個

私はこれまでDIAまたはPLTで、最もよく搭乗するのがビジネスクラスなので、50kg/個数制限なしから、64kg/2個、になるわけです。 確かに重量だけ見れば、いずれも許容量が増えていることになります。

でも、そもそも50kgも64kgも運ぶなんてことはそうそうありません(例外あり、後述)。 それよりも、赴任者(私だけ?)は出張や一時帰国の際、日本でいろいろ生活必需品を買って帰ることが多く、軽くてもかさばるものが多いのです。 ダンボールをそのままチェックインして、荷物が3個以上になった、などということもままあります。 雨が降っていたので傘を買って、かばんに入らないので、地上係員の方の勧めでそのままチェックインしたこともあります。 しかし、これからは2個を超える場合、1個につき15,000円も取られてしまいます。 傘一本で15,000円はたまりません(て、これは極端ですが)。

これからは、何とか荷物を2個に収めなければなりません。 スーツケースもサイズの大きいものに買いなおさなければなりませんし、いつも帰りの荷物用に折りたたんで持っていくサブバッグも大きくしなければなりません。 しかも、荷物の大きさには制限があるので、それにも注意する必要があります。

今のところ、上級会員としての優遇はなんら与えられることはありません。


そして、もっと困るのが「赴任・帰任」のときです。 当然ながら、赴任や帰任は引越しなので、どうしても荷物の個数・重量とも多くなります。

そのため、赴任や帰任のときは、専用の赴任コンポというサービスがあり、通常より30kg超過サービスとなっています。 荷物が多い人は、さらに赴任コンポで付与されるポイントを使うことで、許容量を増やすことも可能です。

これについての変更はアナウンスされていないようですが、上記のサービスページを見ると、明らかに2010年までのサービスを元に記述されていますので、変更が入る可能性が高いです。

もし、通常のフライトと同じであれば、上級会員への優遇がないのと同様、こちらも優遇はなくなってしまう可能性があります。 すると、あとはポイントを使うわけですが、すると色々ある他のサービス(変圧器がもらえる、など)は諦めて、荷物の許容量を増やすために全力を費やすことになってしまうでしょう。


この、利用せざるを得ない海外赴任者の実態を馬鹿にしたような対応が頭に来たので、何とか個数制限だけでも緩和できないか、Webのサービス意見ページで聞いてみました。


で、一営業日ほど経ってANAから回答がメールで来ました。 個人情報だけ伏せて、ほぼ全文を引用します。

markn 様

markn様におかれましては、ANA「ダイヤモンドサービス」メンバーとして
格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

この度は、2011年4月1日ご搭乗分からの弊社国際線の
手荷物ルール変更につきまして、貴重なご意見を頂戴し、
誠にありがとうございます。

弊社と致しましても、手荷物ルールをはじめ、
「プレミアムメンバー」の皆様へご提供いたしております
各種サービスは、お客様が航空会社を選択する際の
重要なファクターの一つであると認識いたしております。

今般markn様より頂戴いたしました手荷物ルールに関する
ご指摘、および弊社サービス全般におけるご意見は
markn様をはじめ、いつも弊社便をご愛顧くださる大切なお客様
からのお声として各担当部署に伝え、今後のサービス内容を
検討していく上での参考とさせていただきたく、引き続き
社内でも議論を重ね、より良いサービスの提供に向けて
努めてまいる所存でございます。

航空業界をとりまく環境は依然として厳しい状況にございますが
お客様の視点に立ったサービスの提供に努めて参りますので、
今後ともお気づきの点がございましたら忌憚のないご意見をお寄せ頂き、
ANAをお引き立て賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

末筆ではございますが、このたびは貴重なご意見、ご指摘を頂きましたことを
改めて感謝申し上げる次第でございます。

ANA WING MAIL
欧州マイレージクラブサービスセンター
担当 ○○
Tel:+44-(0)20-8762-8977 
Fax:+44-(0)20-8762-8833
(月~金 0900~1700 / 土・日・英国祝祭日休み)

んー、なんていうか、答えているようで何も言っていない、大企業のお約束教科書的な対応です。 手荷物許容量の優遇は重要なファクターと認識してるが、今のところ何も具体的なアクションはない...ということですね。


こんなこと気にしてるの、私だけ? いやホント、困るんですけど...。


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