マイクロチップの人体埋め込み
IoT (Internet of Things)技術は人間もその一部にします。サイボーグ化は一部のギークやオタクだけのものではなくなってきました。
スウェーデンの首都、ストックホルムにEpicenterというハイテクオフィスビルがこの1月にオープンしました。イノベーションを目的とするスタートアップ企業が入居するのですが、そこで、従業員の皮下にマイクロチップを埋め込むという試みが行われています。
このマイクロチップ埋め込みはスウェーデンのBiohacking Groupが計画しているもの。チップは米粒大のRFIDベースで、手の中に埋め込まれます。その手を会社のドアにかざすと、中に入ることができる、というわけです。当初この仕組みはドアのアクセスやコピー機へのログインに使われるようですが、いずれカフェで昼食を買うのに使ったりすることも計画されています。
チップ埋め込みは刺青方式
チップ埋め込みの様子は次のようになります。ソース記事の著者であるRory Cellan-Jones氏自身が埋め込みを体験レポートしています。
チッ プの埋め込みはプロの刺青師が行います。まず、親指と人差し指の間をマッサージして消毒します。チップを埋め込む瞬間には深呼吸するよう言われます。そし て埋め込みは一瞬の注射程度の痛み、その後絆創膏を貼って終了です。ビデオを見ると、注射器で埋め込んでいるように見えます。
チップをテストしてみると、これが完全に直観的に使えるわけではないことがわかりました。コピー機を使うときは手を変な方向に曲げないといけなかったし。
チップ埋め込みを希望している人がいる一方で、懐疑的な人がいるのも確か。しかしBiohacking Groupの目的はこれだけではないと言います。グループを率いているHannes Sjobladの弁によれば、
我々はこの技術をよく理解する必要があるんだよ。税務署やGoogleのような大企業がやってきて、「このチップを試してみてよ」って言ってくる前にね
だ そうです。今は超便利、とは言い切れないこの技術、でもさらに高機能化したチップが今流行のウェアラブルデバイスであるMicrosoft BandやApple Watchといったフィットネスバンドや、おサイフケータイやApple Payのようなスマートフォンの支払い機能を技術的に置き換えていくことになるのでしょう。人体埋め込みという手法が人々に受け入れられていくのかどう か、それを判断するにはまだ時間がかかるかもしれませんが、技術としては目の前に迫っているのですね。
現在、RFIDの容量は100バイト程度~数10kバイト。ここで埋め込まれたものの容量がどのくらいかはわかりませんが、かなりの量の個人情報を書き込めるレベルのものが存在するので、パスポートや運転免許証などの代替としても考えられます。
ところで、RoryさんはRFIDタグを埋め込んだままイギリスに帰国してしまったみたいですが、外したくなったらどうするんでしょう?
匿名
画面が真っ暗、でもカーソルは出てる状況。
探して、ここにたどり着きました。
パスワード入力で、復活!
修理に出す寸前でした。ホントにありがとう!