ANA Staggered座席の詳細・選び方と搭乗記録(ロンドン→成田)

ロンドン便の機材が更新されたのは2010年10月12日でした。実はその10月にビジネスクラスで飛んでいたのですが、そのとき乗った機材はギリギリで旧機材だったため、新機材を体験することができませんでした。初めてANA BUSINESS STAGGEREDに乗ったのがこのフライトです。

シート

初めてなので、シート周りの詳細も写真に収めています。詳細にレビューします。

CIMG7911.JPGサイドテーブル

座席が千鳥配列(=スタッガード、staggered)なので、このテーブルスペースの下は一つ後ろの座席の人の足が入ります。そのおかげで、大きなサイドテーブルが各席に確保できています。

サイドテーブルの奥にはカップホルダーがありますが、遠すぎて使うことはまずありません(そのくらいサイドテーブルが大きいのです)。カップホルダーの左には物入れがあり、搭乗時にはヘッドフォンが入っています。その左はマガジンラックです。機内誌や緊急時対応のシートなどが入っています。写真には写っていませんが、手前上方、ヘッドフォンのジャックがあるところの上の辺りには手元照明があり、フレキシブルアームに繋がっているので機内消灯後に読み書きをするときなどは重宝します。

サイドテーブルの大きさは機種によって違う

サイドテーブルについて詳細です。ボーイング777機材の場合、1-2-1の4アブレスト(の互い違いの2パターンで都合8種類の横位置がある)なのでこのサイドテーブルは全席共通の大きさですが、ボーイング787機材だと、1-2-1と1-1-1の交互の配列(都合7種類の横位置)になる関係で、 サイドテーブルがこの半分になる座席と2倍になる座席が出てきてしまいます。

これを図示すると以下のようになります。

Staggered-Layout.png

白いのが座席で、青いのがテーブルです。C席とD席、G席とH席の間に通路があります。B777の場合、この配列が一定でどの座席も公平にテーブルがあります。B787の場合、この図で上の列のF席は左右にテーブルがありますが、下の列のD席とG席は一つのテーブルを2つに分け合うことになります(真ん中に黒い線で示しましたが、壁があります)。787のスタッガード配列機で飛ぶ場合、ここに気をつけて座席の選択をする必要があります。

P1120902.jpgB787でテーブルの小さい席

別のフライトのときに撮影したボーイング787機材のG席です。サイドテーブルが半分の大きさしかないのがわかるかと思います。

どの席がいいか

そんなわけで、私の経験上、座席に順位をつけると次のようになります。

  1. AまたはK: 窓際で、通路からも離れている。かつ誰にも邪魔されずに通路に出られる
  2. EまたはF: 通路から離れているので静か。B787機材の場合はテーブルが更に広い
  3. C, D, G, H: 通路に近いので人が通ると若干気になる
    さらにB787機材でD, G列はサイドテーブルが狭い

これはみな分かっているようで、A席やK席はかなり早くなくなってしまいます。特に前方のA席、K席(777-300ERの場合5A, 6K, 7Aあたり)は1か月前でも取れないことが普通です。逆に後方(特に777-300ERの場合18番列目以降)のA席やK席は搭乗日近くなっても空いていることがあります。ただ、後方は降機に時間がかかるのでトレードオフです。

私が多く乗ったのは通路から遠い中央側のE席かF席です。外は見えませんが、別にフライトのほとんどの時間外が気になることはありませんので。

また、上の図では明示していませんが、B787機材ではD席とG席の間は通り抜けできません。その関係で、この機材のビジネスクラスに2歳未満の幼児に座席を確保することはできません。

ついでに言うと、最前列席はバッシネットがある関係でブロックされています。このあたりの座席を確保する方法やスタッガード座席を含むファーストクラスおよびビジネスクラスの子供の座席条件については別途細かく書いているのでご参考まで。

座席の詳細

CIMG7917.JPGモニタ

モニタのサイズは17インチ、旧機材は9インチでしたから、十分大きいです。ただ、モニタの角度を調整することはできないので、寝ながら見るのは不便です。これはいつも不満に思っています。ちなみにモニタの左側にある縦長の金属部品はコートフックです。

また、モニタの左上にはランプがありますが、ほとんど使う機会はないでしょう。

画面にはメニューが映っています。本来はここで食事のメニューも頼めるようにする予定で、実際最初のころ実施したのですが、不具合が続出したためすぐに中止 になりました。スカイショップに関しても、基本的には動いておらず、アテンダントさんに対面でオーダすることになります。

CIMG7912.JPG足元

ベッド状態にしたときに足を差し込むスペースです。乗機したばかりなのでブランケットなどが入っています。その下は荷物置きになっており、結構なスペースがあります。なお、左にあるスイッチはこの足を差し込む穴の奥を照らしてくれるライトです。

この足を入れるスペースの上にモニタがあり、その奥には前の席の人のサイドテーブルがある、という設計です。

CIMG7913.JPGテーブル

テー ブルはモニタの下から引き出して、手前に出してから左右に広げるとこの大きさ。12インチのラップトップを置いてみると、かなり大きいことが分かります。 なお、テーブル収納時は不意に飛び出してくることを防ぐためラッチがあります(写真左上にある赤い縦長の部品です)が、このラッチが導入当時は短くあまり安全でなかったのか、後にさらに長いものに交換されています。

モニタの左下、上の写真の右上方には電源、USBポート、iPodコネクタがあります。USBポートから写真を画面に送ったりできますが、動画の再生とかはできません。iPodコネクタについては、私が持ってないのでつないだことがありません。

電源はいいのですが、ワールドワイド対応でありながら、イギリスのBFのプラグを挿すとうまく通電しないことが多いです。特に、私はiPadの電源アダプタ でそれを経験したので、いつもAタイプへの変換プラグを使って接続していました。それでも、安全のためか少しでもぐらついたり差込みが甘くなったりして接触が悪くなると通電が止まります。ちょっと神経を使うコンセントです。

食事

CIMG7916.JPGアミューズとチーズ盛り合わせ

奥のほうにある2つに分かれている小皿がアミューズです。このときは最初からチーズを頼んでいますね。これは、限定品の日本酒、勝山「元」を頼んだので、アテンダントさんが気を利かせて持ってきてくれたのです。

CIMG7918.JPG前菜: パテ ド カンパーニュ

洋食を選択しています。今ではなくなってしまいましたが、前菜と主菜で和食と洋食で別のものをオーダすることもできました。

CIMG7919.JPG主菜: 牛フィレ肉のソテー クリーミーなマッシュルーム添え 赤ワインソース

メインは肉料理をチョイス。ワインは赤・白それぞれ2種類と、シャンパンから選択できます。

CIMG7922.JPGデザート: バニラとローストナッツのアイスクリーム

洋食・和食に関係なくデザートが一種類なのは今もそうですね。

そういえば、座席本体の写真がないですが、この座席は完全にフラットになります。先ほどの写真にあった「穴」に足を入れて寝るわけです。

CIMG7923.JPG単品メニュー: なめこおろしうどん

離陸後4時間を過ぎると、2食目のオーダが可能になります。メニューブックにはそう書いてありますが、実際にはお願いすれば4時間経たなくても出してもらえます。

2食目にはいわゆるセットメニューもありますが、Inspiration of Japanが始まってから、単品メニューが充実したのが特徴的で、私もあまりセットを頼まなくなりました。ロンドンから成田へは11時間程度のフライト時間があるとはいえ、1食目にかなり重いコースを食べるのと、
けっこうお酒を飲みながらおつまみを食べたりするので、あまりたくさん食べられないためです。

標準メニュー以外にもこんなメニューが

このフライトのころ(2010年~2011年)、ANAは食事サービスも気合が入りまくっています。いわゆる1食目のコース(和、洋)、2食目のセットメニュー(和、洋)、単品メニューのほかにも、ANAセレクトと称して以下のセットメニューが別途提供されていました。

  • 燻プレート(1食目向け)
    フレッシュサラダ "燻"特製ドレッシング
    小鉢: ポッタベラマッシュルームの磯辺焼き
    主菜: "燻"特製ローストビーフ
    ブレッド2種
    デザート
  • 栗原はるみプレート(2食目向け)
    三色ごはん
    ジャーマンポテトサラダ
    味噌汁、香の物

いろいろ試したくなってしまいますが、さすがに食べ切れません。栗原はるみプレートは頼んだことがありますので、詳しくはそちらをどうぞ。

このフライトの帰りはファーストクラスにアップグレードしていますので、そちらもよかったらどうぞ。

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