Virgin Atlantic航空 (IATA: VS)といえば、世界で初めてプレミアムエコノミークラスを導入してファーストクラスを廃するなど、新進気鋭で知られており、イギリスではBritish Airwaysに主に長距離線で対抗する会社の一つです(もう一つは短距離線で競合するeasyJet)。ロンドン・ヒースローからの便が日本にも飛んできています。
今回はサンフランシスコ出張にこのバージンアトランティックを使ってみました。ちなみに、この出張のほんの1週間前にハワイに出張しています。
搭乗
今日乗る飛行機
ヒースロー空港第3ターミナルの奥のほうにあるバージンの駐機場。ボーイング747が駐機しています。Gategrourmetという機内食会社のトラックも停まっていますね。
日本のゲートとは異なり、この待合所に入るときにチケットのチェックを行うので、いったん入ったら外には出られません。イギリスの、というよりヨーロッパの空港でそれなりに採用されている方式です。
機内と座席
座席のレイアウト
Virgin Atlanticではビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの3クラス制をとっています。プレミアムエコノミーは中間の独立したコンパートメントに なっていて、2-4-2の8アブレストで6列。合計46席(2席分はトイレになっています)と、結構な座席数があります。
座席です。皮製で結構どっしりした座席です。ただ、見ての通りシートピッチは広大というわけではありません。
今回のフライトはかなり空いていて、隣も空いていたので通路側を取っていたのですが窓側も使えました。この写真は窓際席から通路側の席を撮ったものです。
リクライニングを最大にするとこのくらい。私は最後部の席を取りましたが、後ろが壁だからではなく、もともとこの程度の角度のリクライニングです。バージン社はこの座席について「一昔前のビジネスクラス並み」と宣伝していますが、私が旅行会社の手違いで乗ってしまった一昔前の長距離ビジネスクラスはもっとリクライニングします。
気 になったのは機材が古いせいか、座席がきしむことです。2席1ユニットになっているのですが、片方に座っている人が大きく身体を動かすともう片方の席に響 きそうです。バージンが世界初のプレミアムエコノミーを導入したのが1992年ですが、そのころから大きく更改されていないような気がします。
モニタがついていますが、「English」「中文」「日本語」という3ヶ国語の選択肢なのが興味深いです。私はイギリスからアメリカに飛ぼうとしているわけで、非英語では他の言語の話者のほうが多いでしょうに。
ち なみに、窓際席に座った理由の一つは「空いていたから」ですが、もう一つはこのモニタのコントロールが通路側席は壊れていて使えなかったためです。アテン ダントさんに相談してリセットしてみたりしてもらったのですが直らず、「では窓際の席で...」ということでこちらに座っていくことにしました。
専用アメニティやウェルカムドリンクもある!
プレミアムエコノミーにも専用のアメニティセットがあり、上の写真のようなフエルト製のポーチが配られます。
アメニティのポーチの中に入っているのは、アイマスク、耳栓、歯ブラシ・歯磨き、靴下です。
なんとビジネスクラスでもないのにウェルカムドリンクがあります。ワインです。同じ区間をほんの一週間前プレミアムエコノミーで飛んだときとはえらい違いです。
機内食
1食目は3コース
簡素なものではありますが、メニューもちゃんと配られます。
見た目としてはなかなかのものです。食器はプラスチックではなく陶磁器ですし、ワイングラスもちゃんとガラス製のもので出てきます。
Starter: Smoked salmon with Creme fraiche and rocket leaves
Main course: Lasagne al forno with Bolognese and Mornay sause, mozzarella cheese and sauteed mushrooms
Bread: Your choice of oven-baked bread rolls
Dessert: Chewy Belgian chocolate cake
さすがに一皿ずつではなく一度にサーブされます。ただ、内容はエコノミーと同じです。エコノミーだとこれがワントレイで出てくるらしいです。
一応メインは牛肉系(上記)、鶏肉系、ベジタリアンから選べます。
食後のフライトの様子
食事が終わるころ、窓からはアイスランドの山がきれいに見えていました。2010年にはこの山のうちの一つ(エイヤフィヤトラヨークトルというらしい)が噴火して、ヨーロッパ中の空港が一時閉鎖に追い込まれ、経済が大ダメージを受けたのでした。
座席の間のカクテルテーブルの大きさはこれくらい。今回はガラガラで隣席が空いていたので独り占めしていますが、仕切りはないので隣の人と譲りあって使いましょう。
メニューにはないのですが、長時間の飛行のせいか、途中で軽食を出してくれました。デニッシュのホットサンドイッチです。これがエコノミーにあったのかどうかはわかりません。
2食目は軽め
ロンドンとサンフランシスコは11時間程度かかるため、2食目が出ます。
「ハイ・ティー」というあたり、イギリスの航空会社っぽいですね。UAの2食目と比べるとなかなかの差があります。
Mixed cheese and red onion finger sandwitches on white bread
Great British cupcake
Served with tea or coffee
実際に開けて中を見てみると、意外と内容はたいしたことないです。とにかく量が少ない。実はサンフランシスコに到着したときには空腹を覚えていました。
着陸前にミントを配っています。これはバージンのフライトではみなやるのか、(イギリスの)国内線でもありました。
感想
エコノミーとの違いは確かにあり、United Airlinesなんかに比べると雲泥の差です。ただ、座席を除くとその差は食事の提供方法など「見た目」に集約されるところであり、それをどう思うかで評価は分かれるでしょう。
私個人としては、食事は見た目も大事な要素だと思っているので、このバージンの方法は「あり」だと思います。ただ、若干古くてがたつくシート、全体的に量の少ない食事など、不満な点もありました。
また、シートですが、エコノミーに比べて「寝られるか」という意味でどうかと言うと、残念ながら私はNoでした。リクライニング角度が浅く、古いタイプのビジネスクラス(私の経験だとClub ANAや中距離国際線のBMI)に比べれば明らかに見劣りします。ただ、幅はかなりありますので、座る分にはそこそこ快適です。バージンもビジネスはフルフラットなので、予算と相談してどうぞ。
帰りのフライト(サンフランシスコ→ロンドン)はこちらです。
匿名
画面が真っ暗、でもカーソルは出てる状況。
探して、ここにたどり着きました。
パスワード入力で、復活!
修理に出す寸前でした。ホントにありがとう!