仕事はスピードが命
本書はマッキンゼーなどで多数のプロジェクトに関わってきた著者が、「仕事の速さ」にこだわって日々の改善活動をする方法を提示しています。そこまでやるか、というレベルでとにかく仕事のスピードを上げる方法を追及しています。
実践的な内容
内容ですが、かなり実践的です。
A4のメモ書きで気になる点とそれに対するアプローチを短時間で書き出す訓練をしておくとか、やはりA4のメモ書きでフレームワーク(問題点における考える軸を2つ挙げ、それぞれの象限における課題や解決法を整理する方法)の訓練をするなど、具体的にやっておくべきことが記述されています。
情報収集の方法にしても、Googleアラート、メールマガジン、Facebook、Twitterなど事例を挙げています。ただ、何でもコンピュータに頼るというのではなく、良いと思った情報は印刷して付箋やマーキングをしてすぐに再利用できる状態にしておくなど、うまく使い分けています。
これらのガイドは私にはちょっと細かすぎると思うのですが(たとえばWebブラウザの種類やショートカットキーの設定まで書いています)、どこから始めればよいかわからない場合は有用でしょう。
経験に裏打ちされた自信
本書に書かれていることはすべて筆者が実践していることのため、極めて具体的で自信にあふれています。
その一つの証左として、本書中で自身のEメールアドレスを開示し「質問を送ってくれれば、すぐ返事する」と書いています。実際に質問をする人は本書を手に取った人のごく一部でしょうが、それでもすごい自信です。実際に超高速で業務をこなしているからこそ言えるのでしょう。
判断軸を養成する
私が気に入ったのは、個別の方法論というよりは、この速さの追及が自分に対して判断軸を作る訓練になっているという点です。
判断軸を持っておけば、何か課題や問題があった時に無駄に悩まなくて済む、ということです。もちろんそれが間違っていることもあるわけですが、高速にPDCAを回して早めにかつ多頻度に修正していけばいいわけで、熟慮の末回答を提示した結果視点がずれていた、などという事態を避けることができます。
現代のビジネスはなんでもスピードをもって仮説検証のサイクルを回していかなければいけない世界です。その理屈はわかっていても、実際にどう訓練すればそのような能力が身につくか分からないことが多いです。
本書はそんなときに一つの方法を提示してくれるでしょう。
匿名
画面が真っ暗、でもカーソルは出てる状況。
探して、ここにたどり着きました。
パスワード入力で、復活!
修理に出す寸前でした。ホントにありがとう!