あなたの一丁目一番地、いただきます

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  • 更新日:2020/09/04
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使ってもらうのに1兆円

2014年に、GoogleはiOSデバイスの検索機能のデフォルトサーチエンジンをGoogleにしておくため、Appleに10億ドル(約1兆1800億円)支払ったそうです。

この情報はOracleがGoogleに対しJavaの使用料支払いを求めている裁判の関連文書に見つかったもので、現在はインターネット上からは削除されています。

「一丁目一番地」の確保競争

サーチエンジンをデフォルトにするだけで1兆円です! いま各社がテレビやロボットなどのデバイスを使ってユーザから一番近い位置に立とうとしているのも、それによってWebの検索機能の入り口を自分のものにできるからでしょう。

たとえば、AmazonのEcho。話しかけるだけで好みのTV番組を開始したり家の中のコントロールをしたりAmazonに注文をかけたりすることのできるデバイスです。

これまではスマートフォンがユーザに一番近いデバイス一等賞だったのですが、今はユーザから「話しかけてもらえる」位置を確保するための競争です。

Apple TVやAmazon Fire TVなども同じ理屈です。

AmazonはFire TVのポジションを強化するため、自社のストアからApple TVを締め出しました。実際、Amazonで"Apple TV"を検索すると、Apple TVは出てきません。代わりにFire TVが出てきます。

apple-tv-hero-select-201510.jpgAmazonから締め出されたApple TV

是非はともかく、それくらい戦略的に重要な商品ということです。見方を変えると、Fire TV Stickなどは、その機能・性能に対する値段は格安ともいえます。本体を安く売るゲーム機と同じ理屈ですね。

さて、あなたは何に話しかけますか?

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