コンパクトデジタルカメラ、使っていますか。
私はスマートフォン全盛のこの時代でも、いくつかの理由からコンパクトデジカメを愛用しています。
まず、スマートフォンは操作が煩雑です。ポケットからサッと出してサッと撮影しようにも、画面のしかるべきところをタッチしたりしなければなりません。デジカメは電源スイッチやシャッターが物理的なボタンで手探りでも扱えるので、いざ撮影したいときにストレスがたまりません。
また、スマートフォンのようなわざとらしい耳障りな音がしません。
再生モードへの切り替えも直感的です。アプリの切り替えのようにホーム画面に戻って...といったことがありません。
そして、光学でのズームがかなり効きます。
そんなわけで壊れるたびに買い換えて現在4台目、だんだん小型軽量に走って現在はPanasonicのDMC-SZ7というモデルを使っています。購入時1万円強でしたが、10倍ズームにFull HDステレオのムービーも取れる、なかなかの優れものです。
レンズのゴミは避けられない
そのSZ7も、買ってすでに4年くらい使っています。コンパクトデジカメでよくある話ですが、レンズの中にゴミが入ってしまって取れなくなってしまいました。
この際、よくある対処方法は掃除機を使ってレンズを吸ってあげる手法ですが、何度やっても良くなりません。
掃除機では綺麗にならないのです。
意を決して、分解清掃してみたら意外に簡単だったのでご紹介します。ただ、あくまで自己責任ですのでその点ご了承ください。
今回はDMC-SZ7でしたが、どうもPanasonicのDMCシリーズのデジカメはどれもかなり似た作りになっているようなので、パナのコンデジをお使いの方は参考にしてください。
掃除機で綺麗にならないとき
掃除機でダメだったら分解して綺麗にするしかありません。意を決して開けてみることにしました。
開けるためには、外側のネジを外さなければなりません。外すべきネジは、外部のケース部分に6箇所あります。
まず上の写真の2箇所。
それぞれのネジは長さが違うので注意してください。右側面、左側面、下面すべて異なり、さらに下面の3本のネジは2種類の長さがありました。上の写真で左側にある赤枠内のネジは他の2本より短いです。
外したネジは整理して置いておきましょう。
ちょっと固いのですが、少しづつ液晶画面側のケースを開けてあげます。ここまでは特にフレキシブルケーブルのトラップなどもなく、上のように綺麗に開きます。
液晶画面を起こしてあげます。液晶画面と本体はフレキシブルケーブルでつながっているので、大きなテンションをかけないよう注意しましょう。
この後の作業が細かいこともあり、私はスタンドルーペを使いました。
上のようなやつです。これは1,000円程度で買える安物ですが、十分役に立ちます。目がいい人はルーペは不要かもしれませんが、フレキシブルケーブルの長さの関係で液晶画面を反対側に倒すことができない(無理をすると壊れる)ので、上のようなクリップで液晶画面を縦に保持したままの作業ができるのは非常に楽です。
作業が細かいと言いましたが、上の写真の3つの赤枠内にあるネジが曲者です。この3本はかなり細かいヘキサローブネジ(T3、6角形のネジ)だったのです。
このドライバーセット、今回使った6角形を含め、5角形のペンタローブやらY型やら詰めに詰めて38本、それで配送料無料でお値段400円台と格安です。私はやっていませんが、iPhoneの分解にも対応するそうです。
上記のドライバーでルーペ越しにネジを外すと...。
ようやくお出ましになったブツ。これが今回のターゲットであるMOSフィルターです。上の写真中央で紫色に見えている四角い素子です。
実は、この撮影の心臓部であるMOSフィルターにゴミが付いています。
まずはエアダスターで吹いてあげて、ゴミを吹き飛ばします。
また、綿棒をレンズクリーナーに少量つけ、MOSフィルターを拭きます。液体が残らないようにしてください。
綿棒だけでも綺麗になると思いますが、気になる人はキムワイプで拭くのも吉です。
MOSフィルターの右側にある丸い物体はレンズですが、ここもエアダスターで吹いておいてあげましょう。
あとは、開けた時の逆順で組み上げれば完成です。
ビフォーアフター
さて、どのくらい変わったか。
こちらが清掃前。ピントが合ってないので画面が真っ白ですが、画面中央右のほうに大きなゴミがあるのが見えます。
これを清掃後に撮影したのが以下。
同じ場所を撮影しています。今度は壁紙にピントが合っているので若干見え方は違いますが、ゴミがなくなっているのがわかります。見事に綺麗になりました。
ちょっとした道具さえあれば意外に簡単です
今回の作業に要した時間は、準備や後片付けも含めて30分ほど。意外に簡単ですので、ゴミがレンズに混入して困っている方は、トライしてみたらいかがでしょうか。自己責任ではありますが、ゴミが入ったデジカメは価値がほとんどないので、捨てるくらいならやってみる価値はあるかと思います。
- ドライバーセット(トルクスドライバー入り) 450円くらい カメラの機種によりますが、ネジが特殊だったら対応したドライバーがなければお手上げです
- スタンドルーペ 1,000円くらい 「家族の手」で代用できるかも(笑)
- エアダスター 450円くらい 普段使いにも便利なのでない場合は常備がお勧めです
- レンズクリーナー 450円くらい カメラ用がなければメガネ用のクリーナーで代用
- 工業用綿棒 250円くらい 家庭用でも問題ないが工業用だとリント(繊維)が出にくくお勧めです
- キムワイプ 400円くらい 清潔なメガネ拭きがあればそれで代用も可
単純合計すると3,000円ですが、上記のうちどれかは家庭にある人も多いでしょうから、ここまではコストはかからないでしょう。
これであなたのデジカメも蘇りますよ♪
匿名
画面が真っ暗、でもカーソルは出てる状況。
探して、ここにたどり着きました。
パスワード入力で、復活!
修理に出す寸前でした。ホントにありがとう!