ロンドンで現金が使えない!

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  • 更新日:2018/12/15
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先日、2年ぶりにイギリスに行ってきました。

その際、ちょっとしたトラブルに悩まされました。

P1200639.JPGいつもながら待たされる入国審査を抜け...問題は入国直後から始まります。

それは入国直後から始まった

入国してすぐに、Heathrow Expressのチケットを買いに自販機に行きました。

ところが。

自販機のお札投入口にお札を入れても突き返されます。

日本から持ってきたボロボロの紙幣がダメなのかと、何枚か試してみますが、うまく行きません。

コインを入れてもダメ。

そこに係りのおじさんがやってきました。

「そのお札は使えないよ。20ポンド札あるならお釣りが出るからそれを使いな」

20ポンド札、確か持っていたのでそちらを入れると、なんとか受け付けてくれました。

それにしてもHeathrow Expressがいまや25ポンド! たった13分の乗車なのに! 高い!

お金が使えない!

ホテルのチェックインを済ませ(こちらはカードで支払った)、ちょっとした買い物にスーパーに出かけました。

ロンドンの都心のスーパーはだいたいセルフレジがあるのですが、そちらはカード払いのみ。持っている現金を消費したかったので、有人レジに並びました。

順番が来て支払いをしようとすると、私の渡したお札を持ってレジのお姉さんは後ろの方に消えて行ってしまいます。

何事かとしばらく待っていたら、戻ってきていうには「このお札は使えないの。その1ポンドコインもだめ。カードある?」とのこと。

なんとここでも現金が使えません。

この国は現金がなくなってしまったのか?

それとも、私の持っている現金は偽札だとでもいうのか?

まさにアフター0「打ち出の小槌」の世界! 私のグラゼッタちゃんはもう使えないのか?

聞いてみたら、なんと私の持っているお札やコインは新しいものに切り替わったので使えないというのです。

「そのお札は古いものだから、使えないのよ。銀行で替えられるから、替えて来てね」

前回ロンドンに行ったのが2016年9月なので、およそ2年前です。

あれから2年でお札が変わって、しかも切り替え期間も終了してしまったというのか!

イギリスのくせに(失礼)なんという素早さ!

新しいお金に変えるにも注意が

現金が使えないのは困るので、早速アドバイスに従い、現金をもって近所にあったSantanderという銀行に行ってみました。

窓口で「私の持っている古いお札を変えてくれシルブプレ」と言うと、窓口のお姉さんは

「あなたはうちの銀行に口座あるの」と聞きます。

「ネーヨ」を丁寧に言うと、

「じゃだめね」とのこと。

ええ〜スペインの銀行だから? シルブプレじゃなくてポルファボール!って言わなければいけなかった?

そういう問題ではなく、どうやら自分の口座がある銀行でないとダメみたいです。

私は、たまたま駐在時代に使っていたLloyds銀行の口座がまだあったので、早速支店を探して行ってみました。

「私の持っている古い鉄の斧とあなたの持っている金の斧を取り替えてくれたまえころじー!」と言うと、やはりお姉さんが

「うちの銀行に口座はありますか?」と来ます。ここでは

「あるよあるよアルハンブラ宮殿!!」

とドヤ顔でキャッシュカードを出すと、

「ならいいわよ」

ということで、古いお札やコインを新しいものに変えてくれました。

特にパスポートとかのいわゆる"Photo ID"は要求されませんでした。

渡した様々なお札やコインは、20ポンド単位でまとめられたので、ほとんどが20ポンド札になって返されました。

実のところ、20ポンドは新札になっていないようで(だから最初にHeathrow Expressのチケットを買うときに使えた)、細かいお札やコインはあまりもらえませんでした。

口座がないときはどうするか

「口座ないと両替してあげないヨー」と言っていた割には、実際はキャッシュカードで口座に対し何か操作をしたわけではなく、カードを提示しただけでした。

でも少なくとも2行で口座がないと両替してくれなかったのは事実なので、旅行で来る方は困りますね。

そんな方の強い味方が"Foreign Exchange"、いわゆる外貨両替商です。

Santanderのお姉さんが言うには、口座を持っていない場合は外貨両替商でも取り替えてくれるとのことです。

ただ、古いお札やコインは取り替えの期間にも期限があり、それが終了すると街の銀行などでは替えてくれなくなるそうです。

外貨両替商の場合、もっと早く期限が来る可能性もあります。

期限切れになると、両替をしてくれるのは"Bank of England"だけになります。Bankにあるアレですね。郵送でも受け付けてくれますが、旅行者が郵送の返送を悠長に待ってはいられないでしょうから、こちらが唯一の頼みの綱となります。注意!

こんなお札だ

新旧の10ポンド札を並べてみました。

P1200663.jpg上が旧札、下が新札です。

新しいものは、紙ではなくポリマー素材です。最近あちこちの国で導入が進んでいるものですね。そのせいか、左側の銀色の部分に挟まれた中央部分、透明です。

P1200664.jpgこちらは裏面。肖像画が変わりました。

偽造対策はこれからも続く

今回の通貨の変更は、偽造対策だそうで、2016年9月から、まさに私が前回渡英した時に開始したようです。

新しい5ポンドおよび10ポンド札は、他の多くの国であるようなプラスチック(ポリマー)のお札になっており、これまでよりツルツルしています。

そして1ポンドコインが変更になったのが2017年3月28日。2017年10月15日には古いコインはお店で使えなくなったそうです。たった半年ちょっと。早い!

私が持っていた頃から変わっていない20ポンド札も、2020年には新しいものに変わるそうです。

まだ口座は閉じられませんね!

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